LGBTとALLYのためのHappy Ending CAFE 第2弾 第2回『介護編』

【講師】金谷勇歩(社会福祉士、言語聴覚士、内部監査士)

【テーマ】介護

あなたの暮らしの中で「介護」が身近になるのはいつのことでしょうか?

年老いてきた親の介護のことだけでなく、様々な状況におけるLGBT当事者の場合は、どんな高齢期の暮らしになっていくのでしょうか?

介護とリハビリテーションの専門家から現在の介護制度や介護施設について学び、実例を踏まえてLGBTと介護について考えます。

 

【レポート】「介護編」も第一回の「医療編」に負けず劣らず去年の講義内容から更にボリュームアップ(配布資料が30ページ! )していた。

医療、福祉、介護に関わる制度を利用するときには多くの手続きが必要だが、妻や夫の立場であればスムーズに行えることも同性カップルでは出来ることが限られてしまう。同性カップルのお互いの親に関する手続きの場合は更にハードルがあがる。

親のこと、自分たちのこと、セクシャルマイノリティーに限らず誰もが遅かれ早かれいつか向き合うことになる可能性が高い「介護」のこと。何を考えなければならないのか、どういうことができて、どういうことができないのか、LGBT当事者に想定される問題について。年齢的にもそう遠くない話なのにも関わらず、なかなか知識を得る機会(きっかけ)が無かったので、勉強になった。

講義とは直接関係ないが…講義を聴きながら、ふと、先日の「LGBTに対する支援の度が過ぎる」「LGBTは生産性がない」といって問題になった国会議員の発言を思い出した。

同性婚についての批判が繰り広げられる時に「結婚のメリットを受けようとしている」、「特権を受けようとしている」、「税金の投入は必要なのか」など、同性愛者がメリットを享受しようとしているというようなことを言われることが多い。しかし、同性カップルを法的に家族として認めないことは、同性パートナーができることに制限を生み、社会損失になっているのではないだろうか。子育て〜介護まで関われるのに、同性であるというだけで携わりにくい状況は(戦力があるのに使えず)むしろ、国の機会損失でもあるのでは?などと考えさせられた。有効に活用すればダイバーシティである。